第二部では「技術革新」について考察が広げられています。個人的には他の2つに比べて技術革新が一番伸びていないスキルだと感じているので、普段の自分の取り組みをふりかえりながら改善ポイントを見つけていきたいです。
技術革新への三大障害
- 自己に対する盲目
- 人の目から自分自身の行動を覆い隠し、変化への機会を奪う
- 問題ない症候群
- 自分はすべての問題の答えをもう知っていると思い込む
- 答えは1つの信念
- 別の回答に対して盲目にする
各人の学習はその人固有のものであるから、読者が何を学ぶか予告することは私にはできないが、読者が何かを学ぶということは保証してよい。
- 別の回答に対して盲目にする
- 自分自身への気づきを高めるために毎日日誌をつけるようにアドバイスされているが、具体的に何について書くべきかは記述されていない。その理由は上記の通りであるが、自身が学びたい志で日誌の方向性も決まっていくはずなのでまずは日誌を残すことが大事である。
技術革新をもたらすのは、解答はただ一つということをまだ教え込まれておらず、したがって目を向ければ新しい解答が見える、というような人々に限る。
- どんな問題に対してももっといい解がある、誰にも気づけていないものがあるという信念のもとに行動している。ふりかえると自分には不足している発想である。
アイデア生成の三大戦略は誤り、盗み、結合
- 「技術革新への三大障害」も関係しており、障害に足を引っ張られている間はアイデア生成はろくにできない。誤りながらアイデアを磨き、アイデアのヒントを見逃さずキャッチして、使える形に組み直すことがポイントになる。
リーダーになる人とは、単に逆境を克服する人ではない。それをプラスとして利用してしまう人
する価値のあることが存在することに間違いはないが、私だけが提供できる独自の部分もあるはずだなのだ、ということ
- いまのチームにおいて技術革新でリードできていないのは、自分だけが提供できる価値があると思ていないことが大きな足枷になっている可能性がある。
ビジョンこそ、問題解決型リーダーに品質への必要量の脅迫観念をもたらすものである。ビジョンがあってこそ仕事は重要性を獲得し、それをする人の延長部となる。もし、品質が劣っていれば、延長部であるその人物は思いやりがないか、劣っているか、その両方だということになる。
- ビジョンがあるから手がけるものの品質が上がる、品質が上がることでさらにいい問題解決につながっていく。ビジョンと人はつながっており、ビジョンが弱ければ優秀なエンジニアであっても価値を発揮できない。
ビジョンを持たない人は、ほかの人々に大した影響を及ぼさない。
- 「アメとムチ」の構造ではビジョンは生まれない。ビジョンを持たない「アメとムチ」型のリーダーはチームをプロセスをリードすることに苦戦することになる。
読者は過去のどこかでは、何かが重要だと、そして自分がすることは世界に違いをもたらす可能性がある、と思っていたはずである。
- 誰の中にもビジョンはある。自分の経歴曲線をふりかえることでどこかに置いてきてしまったビジョンを見つけることができる。
まとめ
技術革新についてまとめられた章ですが、具体的なエンジニアスキルの伸ばし方が紹介されてはいません。細い手法ではなくもっと根本的な思想から技術革新について著者の考えがまとめられていました。 著者の考えに触れることで自分の技術革新が上手く発揮できない理由について自覚することができました。発揮できない理由は、「自分にしか発揮できない価値があることを信じられない場面がある。」、「ビジョンを意識しないまま、目の前の仕事をこなしてしまっている時がある。」この2つが大きな障壁になっていそうです。 また、ビジョンとは、「その課題を解決した際に成し遂げたいもの、未来」であると自分は受け取りました。今取り組んでいるプロジェクトが達成した暁に、自分のビジョンが紐づいているのか改めてふりかえりたいと思いました。